211013 水島広子 / 『10代の子をもつ親が知っておきたいこと』 読書グラフィ 今日読んだ本

読書グラフィ 今日読んだ本

★水島広子 / 『10代の子をもつ親が知っておきたいこと』

●親が子どもに確実に残してあげられるものは何かと考えてみると、

 どんな困難な状況に直面しても

 自分の価値を信じて前向きに対処できる「自尊心」と、

 人に支えられながら問題を乗り越えていける「コミュニケーション力」

 こそが一生の財産ということになるのではないかと思います。

●医学的には、思春期は

「二次性徴の発現から性的身体発達の完成まで、

 すなわち小児期から性成熟期への移行期」とされています。

 個人差も大きいのですが、年齢としては、日本人では、

 およそ8~9歳から17~18歳に相当するとされています。

●クロニンジャー「七因子モデル」

▼(1)~(4)遺伝的傾向が強いと言われる。

(1)冒険好き

 新しいものを追求しようとする性質

 専門用語では「新奇性追求」。「心のアクセル」とも言われる。

(2)心配性

 損害を避けようとする性質

 専門用語では「損害回避」。「心のブレーキ」とも言われる。

(3)人情家

 人からほめられたり認められたりしたい気持ちが強い性質

 専門用語では「報酬依存」。

(4)ねばり強さ

 あることを一生懸命に辛抱強く続ける傾向です。

 専門用語では「固執」。

▼(5)~(7)環境的な影響を強く受ける。後天的に作られる。

(5)自尊心

 自分という存在や自分のやり方に対する信頼感。

「自己志向」と呼ばれています。

 自尊心は、日本では「プライド」と混同されることが多いかもしれません。

 でも、いわゆるプライドが高い人というのは、自尊心が低いものです。

 自分に自信がないから、偉そうな態度をとったり、

 自分がどういう扱いを受けるかに過敏だったりするのです。

(6)協調性

 協調性の高い人は、人の気持ちに敏感で

 思いやりの気持ちを持ちながら行動していくことができます。

「協調」。

(7)精神性

 現実世界を超えた自然や宇宙への関心のようなものを意味します。

 専門用語では「自己超越」。

 自分に起こったことの意味を理解する。

●まずほめてから注意する。

●「よく打ち明けてくれたね。」

●米国 心理学者 マーシャル・B・ロゼンバーグ

「非暴力コミュニケーション(Nonviolent Communication)」

「○○が起こったとき(客観的な事実の説明)に、

 自分はXXと感じた(自分の気持ち)。

 なぜならば、私は△△を求めているから(自分の要望)。

 だから、□□をしてもらえませんか?(具体的な依頼)」

 という話し方をする。

例:「あなたが本当のことを言わなかったから、

   私は悲しかったわ。

   親としては信頼してもらいたいもの。

   これからは、いつも本当のことを言ってくれる?」

  「君が今日も塾に行かなかったと聞いて、心配しているんだ。

   自分が親として必要な教育をちゃんと与えられているか、

   確認しておきたいから、

   君が塾にあまり行かない理由を教えてくれないか?」

●キレる

「我慢が限界に達し、理性的な対応ができなくなる」こと

(広辞苑 第六版)

●表現されなかった感情が積もり積もった結果、

 一触触発の「前ギレ状態」にあるのだとすれば、

 最後のきっかけはどんなにつまらないことでもおかしくないのです。

 実際にキレる子どもたちとつきあいながら考えてみると、

 子どもたちの「心の容量」が小さいだけでなく、

 慢性的に「前ギレ状態」にあって、

 常に「心の容量」が一杯に近い状態なのではないか

 という気がしてなりません。

 言いたいことを言わずに飲み込み続けて、怒りを次々とため込んでは

 飽和状態まで膨らませているのではないかと思うのです。

「心の容量」そのものも小さくなっているという傾向も

 たしかにあるようですが、

 これは、他人をどれだけ信頼できるかということに関わってきます。

●思春期の子どもたちによい手本を示そうと思ったら、

 沈黙だけは避けたほうがよいでしょう。

 お互いに納得のいく結論が出るまで、

 コミュニケーションを打ち切らずに話を続けるのです。

 時間的に難しければ、「この話は明日続けよう」というふうに、

 コミュニケーションがまだ終わっていないことを明らかにします。

 しばらく時間をおきたければ「少し考えさせて」と

 沈黙の意味を説明しておきましょう。

●アドバイスしない

 子どもが何かを言ったときには、

 まずそれを受け止めることが大切です。

 まず、話が終わるまでよく聴き、

「ふうん、大変だったんだね」とか「それは辛いね」と、

 ただ相手の気持ちを受け止めます。

 あるいは、「なるほど、君はそう思うんだね」というように

 相手の考え方を尊重していることを表現します。

 その上で、自分が言いたいことを言えばよいのです。

●「評価」ではなく「気持ち」を話す。

●気持ちを話すことの力

例「自分がだめな父親で、

 お前の人生を台無しにしているんじゃないかと思うと、

 不安なんだよ」 

●人間はひとたびキレてしまうと、次からはもっとキレやすくなる。

 だんだん「ストレス発散のためにキレる」というよりは

「キレるためにキレる」という感じになってくるのです。

 これは、アルコール依存症などと似た構造だと言えます。

「ストレスがたまっているのはわかる。

 ストレスを減らすようにいくらでも協力しよう。

 でも、暴力はいけない。」

●(失敗したとき)まず「どういうつもりでそれをやったのか」

 という子ども側の意図をよく聞いてみましょう。

 子どもの説明の中で、「なるほど」と思うところが見つかれば、

「なるほど」と言ってあげるとよいでしょう。

 子どもに自分で考え、答えさせることがポイントです。

 そうすれば、子どもは「押しつけられたもの」という拒否反応を起こさずに、

 結論を自らの責任で受け入れていくようになります。

●モンスターペアレント

 理不尽な要求を繰り返す親たちを観察すると、

 子育て上不安をかき立てられるような出来事が起こったときに、

 親として批判されることを警戒して、

 批判される前に相手を攻撃している、

 という要素が少なからず見られます。

 理不尽な要求を繰り返す人を見ると、

 ほとんどパニック状態だと感じられます。

 まずは、「よくがんばっている」と苦労をねぎらい、

 安心してもらうことが必要です。

 どんな人でもその人なりにがんばっているからです。

●「言葉で言わなくても察するのが日本の文化」と思われるかもしれませんが、

 日本の地域社会の構造そのものが昔とは大きく変わって、

「相手が察してくれるはず」と言えるほどのコミュニケーションを

 日頃からしているわけではない、

 ということも頭に入れておく必要があります。

●「自分が思い込んでいる相手」ではなく、「本当の相手」と向き合う。

●とにかく話を聴く

「どうして」で始まる質問は要注意です。

 多かれ少なかれ現状を否定する響きを伴うからです。

 とにかく話を遮ることなく、じっくりと聴くことです。

 アドバイスしたければ、まず相手の話を受け止めて、

「それは辛いわね」と言った上で、

「今の話を聞いて、私はこう思ったけれど、どう?」

「よく話してくれたね」

「話してくれて、ありがとう」


「あれだけがんばっていたから報われてよかったねえ」

「がんばっていたのに残念だったね。でも、またがんばろうね。」


「一緒にできたら楽しいんだけどなぁ」

「一緒にやってくれるとありがたいんだけど」


「学校に行っても行かなくても、

 あなたは本当にすばらしい子だって信じているからね。」


「生きていてくれること」「できるようになったこと」への感謝。

●ノルウェー「学校仲裁所」

 いじめ解決策として注目される。

 学校仲裁所には、もめ事の仲裁員がいますが、

 その役割を大人ではなく生徒が担っています。

 仲裁所には、

「事実だけを言う」

「相手を非難することから始めない」

「相手が話しているときに口をはさまない」

「相手を理解するよう努力する」

 などのルールがあるそうです。

 仲裁員の役割は、「裁判官」ではなく、

「ルールの監視役」ということになります。

 大切なのは、このプロセスに大人が一切関与しないことです。

●問題行動につながった感情を十分に理解するように努めます。

「どうして」という質問には、どうしても非難の響きがつきまとう。

 それよりは、「どういう気持ちだったの?」という質問のほうが、

 答えが返ってくる確率ははるかに高いでしょう。

「どうして」と聞いている限り、

 どうしても問題行動に焦点が当たってしまうのですが、

「どういう気持ち」と聞けば、

 焦点を当てているのは本人の気持ちになるからです。

●「現在」に生きることの重要性

 現在に集中するということは、悩みを解決する重要な手段です。

「~べき」「~はず」というのは、

 現在に集中していれば出てこない考えだからです。

●それぞれの人がベストを尽くしている。

「問題」に見える部分も含めて、

 その子がベストを尽くした結果なのだという目で見てあげると、

 見え方が変わってくるはずです。

「できていない部分」よりも、

「がんばっている部分」に目が向くようになりますので、

 ほめやすくなります。

●「子どもにこう育ってほしいと思ったら、まずは自分がやりましょう」

 という原則。

例:「間違ったときは謝れる人間になろうと思って努力しているけれども、

  なかなか難しいね。でも一緒に頑張ろうね。」

 というふうに言えば、

 目指すべき方向を示すことができるのと同時に、

 現時点での自分の限界を素直に認めている姿を見せることもできます。

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